2016年01月04日
茶臼岳(八幡平)-山スキー

日程:2016年01月03日(日) 日帰り
天候:曇|雪


▲茶臼岳(ちゃうすだけ)
標高:1,578.3m
岩手県(八幡平市)
(地理院地図はこちら)
▲樅山(もみやま)
標高:1,365m
(地理院地図はこちら)
<ルート>
御在所 ~ ▲樅山 ~ ▲茶臼岳(ピストン)
<関連記事>
2015/02/21 八幡平-山スキー(岩手 茶臼岳経由)
2014/02/23 八幡平-山スキー(岩手 茶臼岳経由)
2012/01/29 八幡平-山スキー(秋田 八幡平スキー場より)
2011/02/26 八幡平-山スキー(岩手 八幡平スキー場跡より)
雪が少ない今季ではあるが、足慣らしも兼ねて山スキーへ出かけた。
八幡平の積雪具合は如何に?

今季の山スキー初回!
ということで、当初は無難に登れる地元の山、三ツ石山や源太ヶ岳を予定していた。
しかし、今季はなんといっても雪不足...
どうやら樹林内をシールで歩いたり滑ったりすることは藪が出ていて難しいようだ。
そういう訳で樹林外ならどうかなと?
今回は八幡平エリアを選択してみた。
向かうのは八幡平アスピーテラインの岩手県側、標高1,000mの地「御在所」である。
ここまではいつも除雪されている。
ここを起点に八幡平スキー場の跡地、もしくは樅山(もみやま)や前山付近まで登ってみようと思った。
アスピーテラインを車で上って行くが、積雪の少なさに若干不安を感じる。
しかし標高1,000mの御在所へ近づくに連れて徐々に路上の積雪も増してきた。
8時過ぎ、御在所へ到着。意外にも空いていた。
御在所の駐車場にはまだ車が2-3台しか停まっていない。
車を停めて外へ出る。

天候は薄曇り、風がやや強く粉雪が舞っている。
しかし気温がそれ程低くない為、寒さをあまり感じない。
一先ずここで山行の準備を開始した。
さて、今日試してみたかったのがシール(クライミングスキン)だ。
接着面の貼り替え修理から帰ってきたばかりのシール「Gecko」を板に貼り付ける。
しかし、早々にトラブル発生!
シールのテールフックを板にかけて引っ張った途端、シールのテール部分が千切れてしまった!

Geckoのテール部分だが、
シール本体のテール部分と留め具のナイロンベルトを2個のピンで留めているだけ。
糊面の修理の際にこの2個のピンを外したり再度ピンを打ったりと、ここが傷んでいたのだろう。
修理から戻ってきた途端に不具合発生は残念なことだが...
(旧タイプのGeckoはテール部分が千切れ易いことを他のブログ情報で知っていた。)
この場に来てこの様になってしまった事はしょうがない。
気持ちを切り替え、今日は一方のシールを貼り流しスタイルで登ってみよう。
いつも以上、念入りにシールを板に押し当てた。
そうこうしているこの30分の間に続々と車が駐車場へ入ってきた。
これは賑わいそうだな。
▲8:40 御在所出発
入山の準備も整い、いざ出発。
まずは除雪されたアスピーテライン(路上)を進む。
(駐車した場所からシールでのスキー歩行が可能だった)

気温計は「0℃」と、この場としてはとても暖かい。

アスピーテラインの閉鎖ゲートの様子だ。
(※本日の写真)

以前はこの上を乗り越えた。
(※2014年の写真)

ここのゲートの奥にも工事用の仮設小屋があり車が出入りしている。
その為に道路の除雪はされているのだが、今年の積雪量が少いことも良く分かる。
そのゲートの脇を通過。
もの凄い蒸気が上がっているな...
2年くらい前から何やらやっているようだが地熱発電の開発か?

時よりその蒸気が我々の方向へ向かって来る。
その匂いは温泉地で嗅ぐような硫黄臭ではなかった。
何か油の様な臭いも混ざっている感じだった。
ここでは何をやっているのだろうか?
蒸気の現場を通過した辺りに橋が架かっている。
ここが恵比寿沢である。
いつもの積雪期であれば完全に埋まっていたか?

去年や一昨年はこの恵比寿沢に沿って入山し前山の尾根へ取り次いだ。
しかし雪が足りないので今日はそのルートを避けることにする。
少し進んだ辺りからアスピーテラインをショートカットするように右手へと入る。
そして樅山の尾根へと登ることにした。

藪が出ているがこの程度ならシール登高も滑走も問題ない。
新雪の雪面が若干沈む程度である。
久しぶりのシールを楽しみながら登って行く。
再びアスピーテラインへ合流する。
ガードレールどころかアスファルトまでが露出していた。

アスピーテラインを離れ、樅山への本格的な登りに入る。
滑走に適したイイ感じの斜面を横目に登っていく。
今日はこの辺りがみんなの遊び場になるのか?

登るに連れて風が強まってきた。
天気図から少し穏やかな天候になるかと思ったが、今日の八幡平はそうでもなさそうだ。

時より見える前山の山容。
しかし、この後は視界が悪化しまともに見ることが出来なかった。
下界の景色は比較的良く見えていた。

露天掘りの鉱山跡が見えるが積雪が少ない。
あの辺りを滑る方もおられるようだが、まだ無理かな...

▲9:55 樅山(もみやま)
樅山へ登頂しここで一息つくことにする。
まだシュプールが描かれていない手付かずの斜面を見下ろす

そしておやつだが、今年も相変わらず「どら焼き」にしてみた。

休憩中にスキーとスノーボードの混合3名のパーティが登ってきた。
これからこの斜面を滑走するのだろう。
我々はこの斜面を保留にし、樅山を越えて前山へと行ってみることにした。

樅山と前山の鞍部で再びアスピーテラインに立った。
標高は1,360m、ちょうどここが茶臼岳への夏道登山口の場所だ。

風当たりが強く、雪が飛ばされてついていない個所があった。
ここはスキーを脱いで歩いた。

茶臼岳の登山口からは再び登りとなる。

この辺りでは高山らしい美しい景色を見ることが出来る。
そんな中を歩いているうちに、いつの間にか前山を通り越して茶臼岳へと向かっていた。



木々が無くなりいよいよ急斜面へ取りついた。
視界が悪く先が見えない中でも、この斜面が茶臼岳山頂直下だということが分かる。
ここは特にきつい斜面なのでジグザグに登っていく。
キックターンがうまくいかないのはスキーのヘッドが重くて先端が上がらないから、
と言い訳をしながら、折り返しに苦労しながら登った

茶臼岳の尾根側の斜面だが、風当りの具合から硬かったり柔らかかったりする。
滑る際は十分に気を付けよう。
そして最後は視界が更に悪くなり、目の前の山頂が何処か分からないくらいだった。


▲11:00 茶臼岳
山頂へは2年ぶりの登頂である。
前回も同じような景色の中、同じような感じで登頂した覚えがある。
一先ず休憩だ。



スタート前にシールのテールが千切れてしまった件だが、ここまではしっかりと板にくっついていた。
ここからの滑走の為、一度シールを剥がすわけだが、貼り直した際に再度板に貼りついてくれるかどうか?
慎重に剥がしにかかるが、吹き荒れる粉雪にまみれる。
雪が付けばシールの接着面同士ですら接着しなくなる。
少しでも温まって接着面の粉雪が融ければこの問題は解決する。
その為、シールはザックへ入れずに折りたたんでウェアーの中(アウター腹部)に入れる。
ウェアーの腹部にシールを2つも入れるとその恰好は悪いが、重くもないので滑走への影響はなし。
また、ウェアー(RTGジャケット)にはパウダーガードが着いているので、
滑走中にシールを落としてしまう心配はないだろう。
▲11:20 下山開始
では茶臼岳山頂から滑走する。
視界が悪く雪面の状況も分かり難かった。
相方に指摘されるまでゴーグルのレンズの色のことを忘れていた。
ゴーグルのレンズだが、黄色(オレンジ)は晴天様だった...
悪天候用のゴーグルだが、上部のスポンジ部分が駄目になっている。
でも、悪天候用も持っていないと駄目だな。


一先ず茶臼岳の斜面を前山方向へ戻るように滑り降りる。
その後は再びシールを付けた。
シール接着面の粉雪が少し解けていたので再び板に良く貼りついてくれた。
相方は滑り重視派なので、前山でもシールを剥がして樅山まで進んだ。
私は面倒だったので前山斜面をアスピーテライン方向へシールのまま滑った。
この斜度をシールのまま滑るのはとても怖い...
前山から樅山へと戻る際に、前山から恵比寿沢への斜面を滑っている4人くらいのパーティを見かけた。
楽しそうだ。
実はここを滑りたかったのだが、下の恵比寿沢の状況が分からなかったのでそのプランは止めた。
コルから樅山まではシール歩行で正解。

▲12:00 樅山滑走
茶臼岳から樅山の山頂へ戻ってきた。
すると多くのスキーヤーやボーダーが樅山の東斜面で遊んでいた。
正午を回り気温が上がったか、ちょっと重めの雪ではあったが楽しくこの斜面を滑る。
雪面の窪みに気付かずに久しぶりに前転したが、そこはパウダーで良かった...


下るにつれて笹薮も出てくるが差ほど滑りでは気にならず。
無事にアスピーテラインのゲートまで戻ってきた。
下山すると御在所の駐車場にはかなり多くの車が入っていた。
関東ナンバーの車も多く見る。
ハイエースなどのミニバンで来ているところをみるとツアーかな?

<今回のルート>

今日は今季初回の山スキーとしてなかなか上出来な山行きであった。
シール歩行については茶臼岳まで登れたことで良い足慣らしになった。
前回の網張元旦スキーも含めて今季はいいスタートかな。
(12月が運動不足気味だっただけに...)
ただ積雪だけは物足りないところだが、こればかりはどうしようもない。
さて、千切れてしまったGeckoのテールをどう処置しようか。
これが次へ向けての課題となったわけである。
BDかG3のテールキットは通販で買えそうだが、Geckoのテールキットはどうかな?
では、また山で!
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この記事へのコメント
こんばんは。
装備のチェックもできたし、足慣らしもできたし、そこそこ滑れたし、ピークも踏めたのでよかったです。
次はどこへ。
積雪次第ですかね。
装備のチェックもできたし、足慣らしもできたし、そこそこ滑れたし、ピークも踏めたのでよかったです。
次はどこへ。
積雪次第ですかね。
Posted by 緑茶 at 2016年01月07日 22:15
▼緑茶さん
はい、初回としては良い内容でしたね。
積雪次第で次回の行先を検討しましょう!
その前に、まずはシールのテール部分を何とかしないと。
はい、初回としては良い内容でしたね。
積雪次第で次回の行先を検討しましょう!
その前に、まずはシールのテール部分を何とかしないと。
Posted by PALOMON
at 2016年01月08日 08:18
