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2016年06月21日

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①
日程:2016年06月18日~19日 1泊(山小屋)
天候:雨→晴 雨晴れ

▲神室山(かむろさん)
 標高:1,365m
 秋田県・山形県 
 日本二百名山
 花の百名山
 (地理院地図はこちら)

▲前神室山(まえかむろさん)
 標高:1,342m


<ルート>
 1日目:西の又ルート
  ◎役内登山口 ~ 不動明王(水場) ~ 前神室分岐 ~ ▲神室山 ~ ◇神室山避難小屋
 2日目:パノラマルート
  ◇神室山避難小屋 ~ ▲神室山 ~ 前神室分岐 ~ ▲前神室山 ~ ◎役内登山口


6月中旬を過ぎ東北地方も梅雨入りしたが...
今週末は貴重な晴れ予想か?晴れ
そして今回は久しぶりの小屋泊山行だ。

では、自身初の神室山へ行ってみよう!

地元岩手の山友タラさんらのパーティへ参加させて頂く。
メンバーは私含めて4名、久しぶりの山小屋泊にテンションも高まる。
着替えやらシュラフやら...小屋泊装備を圧縮せずに70Lザックへ詰め込んだ。


秋田県湯沢市にある「道の駅おがち」で最終待ち合わせ。
そこから神室山北側の登山口(役内登山口)までは車で20分程度と結構近めである。

国道108号を右に反れてから車道は狭い林道(ダート)となるが、ここの通行は普通車でも問題ない。
(地理院地図はこちら)


当日は晴れ予想だったが、だんだんと天気が微妙になって来た...くもり


9時過ぎには役内登山口へと到着した。
登山口の駐車スペースは普通車で7-8台といったところか。
既に5台の駐車があり。

外を見れば目に見えるくらいの雨が降っている。
予想以上に降ってきたので私はレインウェアを着込んだ。
また、トレッキングパンツの着替えも持ってこなかったのでレインパンツも履いてみた。

レインの上下、着ただけで蒸し暑くなる...


さて、周りを見ればレインウェアは結局自分だけ...

まあいいか。
この装備で出発しよう。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①


▲09:25 役内登山口 出発
さて、私は初めての神室山登山。
登りで利用する西ノ又ルートはどんな道のりなのか?
楽しみだ。

登山口からその先もしばらく林道が続いていた。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①


林道の最終地点に「西ノ又コース」との標柱があり。
そこには山頂までの距離が6kmと記されていた。

さて、ここからは本格的な登山道となる。
右の斜面が崩れ、土砂で盛り上がった個所を乗り越え、その先へ進んでいく。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

全員、ザックにはレインカバーを装備。

雨は上がっていたか?
レインウェア姿の自分だが、まだそれを脱がずに進む...

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①


▲09:50 第1渡渉点
暫く進むと鉄製の立派な吊り橋が現れる。
この吊り橋を見て、昨年の以東岳(タキタロウ小屋経由)の登山を思い出す。
タキタロウ小屋を目指した時に渡った吊り橋と全く同じような作りだったからだ...
(以東岳の記事はこちら)

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

もちろん吊られているのでゆらゆらと揺れるが、信頼できるしっかりとした吊り橋。
こういうアトラクション的個所があるので、飽きずに楽しく歩くことが出来るね。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

登山道沿いには大きな倒木も見られた。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①


▲10:10 第2渡渉点
生い茂った緑に隠れるように第2の吊り橋が現れた。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

この第2の吊橋は後半に傾斜があり。
吊り橋は鉄製の板が敷かれているので濡れているとちょっと滑り具合が心配。
(傾斜のある後半も足場はしっかりしていた。)

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

この吊り橋は上下に結構揺れた。
その為、渡り切った後も暫くゆらゆら感がつきまとう...


2つの渡渉(吊り橋)も無事通過し、その後は休憩に適した場所にて一息いれる。
見上げれば、大きな朴木の下だった。

Tさんよりお土産のおやつ頂く。
りんご餡入り一口饅頭。
あきたこまちで包んだ「トロリンゴ」、とても美味しく頂いた。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

虫が気になり、ザックにぶら下げていた蚊取り線香にも火を入れた。


休憩を終えて再出発。
ここ以降、登山道は徐々に険しくなっていた。

トラバース気味の狭い道。
登山道を遮る倒木などもあった。

山と高原の地図を確認すると「急で高い沢の側壁の道、転落に注意」と表記あり。
雨で濡れた登山道は特に滑り易いので要注意だ。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①


「老いて猶、かむろの道に汗流る。」
他のブログ記事でも良く見かけるこの看板。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

水が流れる沢沿いも気を付けて進もう。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

その沢沿いを進んで行くと、その奥に大きな滝が目に入ってきた。

この滝は「三十三ひろ(尋)の滝」というみたいだ。
なかなか落差があって見応えのある滝だった。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

その滝の下辺りが「第3渡渉」となっている。
増水時は注意が必要か?
石を飛び越えながら無事通過する。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①


▲11:30 不動明王(水場)
登山口から2時間少々、「不動明王」までやって来た。
(地図記載のコースタイムは1:50)
先行者3名のパーティーがここで休憩していた。
我々もザックを下して休憩をする。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

またまたTさんやPさんからおやつの差入れを頂く。
更に、タラさんが水場の冷水でアイスコーヒーを準備してくれた。

とても有り難い。

自分が持ってきたおやつの「どら焼き」も今日は出番なしだ...

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

この水場から今夜の小屋泊で利用する水を担ぎ上げるか?
はたまた、神室山頂から急なガレ場を下った場所にあるという水場を利用するか?

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

この先の登山道が「胸突八丁坂」の急登...
重い水を担ぐのはさぞ大変だろう。

しかし、Tさん(女性)3リットル近くも汲み上げてきた!

Tさんは今夜のビールを6本も担いでいるのに...
そのやる気に驚かされ...
自分もプラティパス2本分(2L)と、Tさんに負け負け...


神室山の山頂から下った場所にある水場だが、雨の日は歩き難くて危ないとの話。
今日はここで汲み上げて正解だろう。


そして重くなったザックで胸突八丁坂へ突入...

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

その名の通り、急登が続く。
ここは皆、口数も少なく...

結構頑張ったか...
そのうち「いっぷく坂」との標識が現れる。
これにて続いていた急登も徐々に緩やかになっていった。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①


そして漸く樹林帯を抜け出た!

そこに広がる景色は真っ白だ!

何も見えない...


しかし、良く見れば足元にはいろいろな花が咲いている。
景色は残念なのだが、これらの花に癒される。

そのおかげで今までの急登の疲れを忘れることが出来た。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

花達は、ゴゼンタチバナ、アカモノ(イワハゼ)、イワイチョウ、イワカガミ...


▲13:25 御田の神
急登を終え、花にも癒され、この湿地帯の雰囲気も良し。
この天候は逆に涼しく、登りでは助けられたか。

気持ちにも余裕が出てきた。

そこで、今日の目的の花である「キヌガサソウ」の事を思い出す。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

その「キヌガサは未だか」とタラさんらに尋ねる。

いやいや、もう少し先に咲いているとのことだった。

結構上部に咲くんだな...
樹林内の沢沿いなどに咲いているのかと思っていた。


そんな中、よく見れば笹の花が咲いていた。

これは珍しいのか?
今まで笹の花など注意してみたことが無かった。

えっ、60~100年に一度しか咲かない?

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

何やら希少なものを見た様な気がする...


依然、天気はこの通り。
湿地帯にはヒナザクラが多く咲いていた。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

しかし花も濡れて、写真撮影は難しいね...

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①


湿地から登りに差し掛かった場所で遂にキヌガサに出会う!


これはお見事!
雨に濡れてもキヌガサソウはその気品を保ちしっかりと咲いていた。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

花弁は7~11枚か?
葉の枚数と花弁の枚数は一致するらしい。
で、一応幾つか数えてみたが、確かに枚数は一致していた。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

ここらはキヌガサロードとなっていた。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

前回(6月上旬)焼石岳でキヌガサソウを見た。
その時の数とは比較にならない。
流石は「日本最大級の群生」と言われるだけある。

しかし、キヌガサソウは秋田県の絶滅危惧種でもあるようだ。
この様な自然は大事にしたいものだ...


キヌガサロードも通過し、「窓くぐり」たるトンネルを抜ける。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

そして再び、切り立った尾根の道へと抜け出た。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①


またまた皆さん花に癒されて先に進まない...
この辺りのマイヅルソウがピンクがかっていて特に綺麗とのことだった。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①


▲14:25 西ノ又分岐点
何とも! ここまで5時間もかかっていた。
(地図上のコースタイムは3時間40分)
キヌガサやら...後半はいろいろと花見に夢中になり「時間」も「疲れ」も忘れていた。

「神室坂、疲れ忘れる花効果。」

それは良いことだ。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

さて、後は神室山の山頂を目指すのみ。
一気に行くか!

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

ここも切り立った尾根道だった。
一気に、とは行けず... 慎重に痩せ尾根を進む...

おっ!
蕾ばかりかと思えば、ニッコウキスゲが開花していた。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

視界が悪いのでピークが何処なのか、さっぱり先がわからず...

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①


▲14:50 神室山山頂
そしてピークは突然やってきた。
初の神室山! 遂に登頂、おめでとう!

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

いつもの儀式。
神室山の二等三角点へタッチ。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

山頂には7~8名の登山者が滞在していたが、我々の登頂の直前に小屋方面へと下りて行った。
今日の小屋は混み合うのか?

我々も記念撮影を済ませて、さっさと神室山避難小屋へ下山しよう。

小屋方面からは草刈機の音が聞こえていた。


▲14:55 神室山避難小屋
避難小屋は何処にあるのかと、山頂斜面を下ると...
山頂の直ぐ下にドンと存在していた。
(視界不良で全然見えなかった...)

一件落着。

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①

先ほどの7~8名のパーティーは2階へ上がったようだ。

我々は1階の奥側へ陣取った。
1階にはまだ誰もおらず。

着替えを済ませ、ザックの中を整理する。

自分が何もしないうちに、タラさんらは手際良く夕食の準備を進めていた。


さて、今日の山行メインの「キヌガサソウ」以上に楽しみにしていた山宴会が始まる!

神室山-登山(西の又~パノラマ周回)①



(その2へ続く)







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この記事へのコメント
 神室山は一度だけですが、上ったことがあります。コースはPALOMONさん達のとの逆です。パノラマコースを登り、西の又を降りました。
 日帰りですし、帰りに豪雨に遭って、吊り橋のあるところは問題ないのですが、その前に沢を二つばかり超えるところでは、決死の覚悟でした。
 出来るだけ午前中にあの沢を越えた方が無難でしょうね。パノラマコースなら雨が降っても、沢を越えることは無いですからね。
Posted by isam at 2016年06月22日 08:48
▼isamさん
こんにちは。
isamさんは逆回りでしたか~
初日は雨で視界不良でしたので花を楽しみ、2日目は晴天のパノラマを満喫しました。
今回はこの周り方で正解でしたよ。
確かにあそこ(第3)渡渉は注意が必要そうですね。
次は涼しい秋に行きたいなと思います !
Posted by PALOMONPALOMON at 2016年06月22日 12:26
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