2018年07月15日
裏銀座縦走(高瀬ダム~新穂高温泉)-2日目後半
日程:2018年07月14日~16日(2泊3日)
天候:晴→晴→晴 →→
▲烏帽子岳(えぼしだけ)
標高:2,628m
(長野県・富山県)
日本二百名山
▲野口五郎岳(のぐちごろうだけ)
標高:2924.3m
(長野県・富山県)
日本三百名山
▲水晶岳(すいしょうだけ)
標高:2,986m
(富山県)
日本百名山
▲鷲羽岳(わしばだけ)
標高:2,924m
(富山県・長野県)
日本百名山
<ルート>
1日目:◎高瀬ダム ~ 烏帽子小屋 ~ ▲烏帽子岳 ~ 烏帽子小屋
2日目:烏帽子小屋 ~ 三ツ岳 ~ 野口五郎小屋 ~ ▲野口五郎岳 ~ 水晶小屋 ~ ▲水晶岳 ~ 水晶小屋 ~ ▲鷲羽岳 ~ 三俣山荘
3日目:三俣山荘 ~ ▲三俣蓮華岳 ~ ▲双六岳 ~ 双六小屋 ~ 鏡平山荘 ~ わさび平小屋 ~ ◎新穂高温泉
<1日目><2日目前半の記事はこちら>
裏銀座縦走路は最高の縦走路。
今回の縦走で最も高いピーク、水晶岳へ行ってみよう!
▲10:50 水晶小屋
水晶小屋はとても賑わっていた。
何とも本日(7月15日)が営業開始日とのことだ。
ザックを小屋脇に下ろし小屋のテラスからこれまで歩いてきた縦走路を振り返った。
正面の山が野口五郎岳。雪が積もったかの様に白くて美しい。
小屋で飲み物と山バッチを購入する。
その際に掲示されているメニューから目に飛び込んできたのが名物の「力汁」である。
やす氏と「水晶岳から帰ってきたらこの力汁を食べよう」と決める。
▲11:15 水晶小屋 出発
水晶小屋にザックをデポしたままカメラと飲み物のみを持参し水晶岳へ出かけた。
水晶岳までのコースタイムは40分。
テント装備の重いザックを担が荷に無いため足取りが軽い。
ここからはスイスイ歩ける。
水晶岳への登山道は始めが緩やかで山頂手前は岩場となり険しかった。
尾根上から西側に広がる景色を眺める。
4年前に歩いた辺り。
百名山の黒部五郎岳や薬師岳、そして直ぐ下には雲ノ平を眺めることが出来る。
<黒部五郎岳>
<雲ノ平>
<正面に水晶岳>
水晶岳山頂が近づき一段と険しい登山道へと突入する。
その岩場にはいろいろな花が咲いていた。
岩手では見ることが出来ないチョウノスケソウやシコタンソウが咲いている。
チョウノスケソウは八ヶ岳で見た以来だ。
<チョウノスケソウ>
<シコタンソウ>
登山道は岩で険しいが慎重に進めば安全面は問題なし。
途中に梯子なども設置されていた。
登り下りのすれ違いはお互いに場所を選んで譲り合って登ろう。
▲11:45 水晶岳
水晶岳山頂へ登頂。
これで日本百名山をまた一つ制覇する。
岩場で狭い山頂にはこちらの碑があるのみだ。
水晶岳山頂から更に北へ向かって登山道は続いている。(読売新道)
そのまま先へ進み赤牛岳などへも行ってみたいところだが...
今回はこの水晶岳で折り返すことになる。
<黒部ダムと後立山連峰>
水晶岳山頂からの景色を十分に堪能した後に水晶小屋へと来た道を戻る。
▲12:20 水晶小屋
水晶小屋から水晶岳のピストンは1時間程度。
ここで正午が過ぎ、予定通りの時刻である。
早速、水晶小屋にて気になっていたメニューの「力汁」を注文した。(1杯1,000円)
これはとても美味かった。
濃いめのみそ味で生姜が効いている豚肉無しの豚汁の様。
餅が2つと竹輪、野菜が入っている。
この力汁のお蔭で後半の行程も頑張れそうな気がした。
▲12:45 水晶小屋 出発
水晶小屋を三俣山荘へ向けて出発する。
「元気があれば双六山荘まで行ってしまおう」という考えは既になかった。
やす氏と鷲羽岳を経由するか黒部源流の碑を経由するか話し合う。
今回は鷲羽岳を経由するルートを選択した。
<イブキジャコウソウ>
▲13:20 ワリモ北分岐
ワリモ分岐からワリモ岳を目指す。
この「ワリモ」とは「割れ物」のことらしい。
確かに山の反対側斜面は割れたように崩壊している。
▲13:40 ワリモ岳
分岐点から20分程度でワリモ岳の山頂付近を通過した。
休憩ポイントも特になく、ここはルートを間違えないように通過するのみだ。
すると直ぐ向かいに鷲羽岳ピークが待っている。
このルートは4年前にも来ているのでコースタイムや疲労度の感覚は掴めている。
ワリモ側から鷲羽岳へ登るルートは反対の三俣山荘側からのルートに比べてかなり楽だ。
<遠方に笠ヶ岳>
ワリモ岳と鷲羽岳の間が鞍部となっているが高低差は少ない。
でも斜度はそこそこあり...
例によってやす氏は先に鷲羽岳へ登頂。
自分はマイペースでじっくりと登る。
鷲羽岳の山頂は以前来た時とちょっと変わっていた...
▲14:10 鷲羽岳
そうか、山頂の標識が立派になったんだ。
やはり日本百名山ならこのくらい立派な標識を建てるべきだろう。
ちなみに古い山頂標識はこちら。
山頂でやす氏と2人の写真を撮っていただく。
ここにS氏が居ないことはちょっと残念だな...
今頃S氏は烏帽子岳付近でのんびり寛いでいることだろう...
しかし鷲羽岳からの展望は感動するほど素晴らしい。
<鷲羽池と槍ヶ岳>
<三俣山荘>
今日の宿泊地の三俣山荘が眼下に見える。
写真右上の雪渓付近までがテン場になっている。
(今日はその雪渓脇にテントを設営することになる。)
三俣山荘の標高は2,550m。
鷲羽岳(2,924m)から標高差374mを一気に下ることになる。
出来ることならあそこまで飛んでいきたい...
鷲羽岳山頂からガレた斜面を下っていく。
ここは足元も悪く斜度もあるため転ばぬよう要注意だな。
ある程度下っていくと鷲羽岳山腹を横切るトラバースルートが見える。
あれがあの伝説のルート、伊藤新道か!
今も伊藤新道を歩く人が居るようだが、最早バリエーションルート(廃道扱い)だ。
三俣山荘を建てるため資材や食料を運んだ最短ルートであり、昔の白黒写真は見たことがあり。
▲15:29 三俣山荘
漸く本日の宿泊地の三俣山荘へ到着した。
小屋の受付はとても混んでいた。
(売店対応、宿泊の受付対応など)
宿泊者は許容範囲を越えているようだ。
食堂なども片付けて多くの登山者が泊まれるように整理しているようだった。
そんな中、テントの受付を行いテン場へ向かう。
テント泊は1張1,000円と少々高い。
しかし、水場からは冷たい水が出ているので烏帽子小屋の雨水に比べれば非常にありがたい。
テン場にトイレがないため小屋の中のトイレを利用する。(とても綺麗)
それがちょっと遠くて面倒かなと。
▲16:00 宿泊地
テン場も結構混んでいたが、テン場上部の雪渓付近にやす氏と共に設営することが出来た。
4年前も同じ場所に設営した。
ここの良いところは雪渓から流れ出る冷水を利用することが出来る。
ここで飲み物を冷やすと一気にキンキンに冷えた。
手足を浸すと逆に冷たすぎ...
鷲羽岳のロケーションも最高なのね。
時刻は既に16時を過ぎている。
のんびり過ごす時間も短く夕食の準備に取り掛かった。
夕食は今日もカレーだ。
この日のアルファ米は失敗だった。
会社で非常食として購入していたアルファ米。
賞味期限が切れたものをもらってきたが、この米の味が良くない...
(賞味期限が切れてしまっているから不味いと言う訳ではないのだろう)
アルファ米は尾西かサタケが良いだろう。
夕食後、外はまだ明るいが初日と同様の18時近くに早くも就寝の準備にかかる。
やす氏と翌日の出発時間を4時半と決め、その後はテントに籠った。
外ではまだ他の登山者の会話やラジオの古びた音声が聞こえていた。
この日歩いた裏銀座縦走路の景色を思い出しながら眠りにつく。
明日は3日目。
天気は継続して晴天だろう。
標高が下がり、上昇する暑さだけを心配していた。
(3日目へ続く)
水晶小屋はとても賑わっていた。
何とも本日(7月15日)が営業開始日とのことだ。
ザックを小屋脇に下ろし小屋のテラスからこれまで歩いてきた縦走路を振り返った。
正面の山が野口五郎岳。雪が積もったかの様に白くて美しい。
小屋で飲み物と山バッチを購入する。
その際に掲示されているメニューから目に飛び込んできたのが名物の「力汁」である。
やす氏と「水晶岳から帰ってきたらこの力汁を食べよう」と決める。
▲11:15 水晶小屋 出発
水晶小屋にザックをデポしたままカメラと飲み物のみを持参し水晶岳へ出かけた。
水晶岳までのコースタイムは40分。
テント装備の重いザックを担が荷に無いため足取りが軽い。
ここからはスイスイ歩ける。
水晶岳への登山道は始めが緩やかで山頂手前は岩場となり険しかった。
尾根上から西側に広がる景色を眺める。
4年前に歩いた辺り。
百名山の黒部五郎岳や薬師岳、そして直ぐ下には雲ノ平を眺めることが出来る。
<黒部五郎岳>
<雲ノ平>
<正面に水晶岳>
水晶岳山頂が近づき一段と険しい登山道へと突入する。
その岩場にはいろいろな花が咲いていた。
岩手では見ることが出来ないチョウノスケソウやシコタンソウが咲いている。
チョウノスケソウは八ヶ岳で見た以来だ。
<チョウノスケソウ>
<シコタンソウ>
登山道は岩で険しいが慎重に進めば安全面は問題なし。
途中に梯子なども設置されていた。
登り下りのすれ違いはお互いに場所を選んで譲り合って登ろう。
▲11:45 水晶岳
水晶岳山頂へ登頂。
これで日本百名山をまた一つ制覇する。
岩場で狭い山頂にはこちらの碑があるのみだ。
水晶岳山頂から更に北へ向かって登山道は続いている。(読売新道)
そのまま先へ進み赤牛岳などへも行ってみたいところだが...
今回はこの水晶岳で折り返すことになる。
<黒部ダムと後立山連峰>
水晶岳山頂からの景色を十分に堪能した後に水晶小屋へと来た道を戻る。
▲12:20 水晶小屋
水晶小屋から水晶岳のピストンは1時間程度。
ここで正午が過ぎ、予定通りの時刻である。
早速、水晶小屋にて気になっていたメニューの「力汁」を注文した。(1杯1,000円)
これはとても美味かった。
濃いめのみそ味で生姜が効いている豚肉無しの豚汁の様。
餅が2つと竹輪、野菜が入っている。
この力汁のお蔭で後半の行程も頑張れそうな気がした。
▲12:45 水晶小屋 出発
水晶小屋を三俣山荘へ向けて出発する。
「元気があれば双六山荘まで行ってしまおう」という考えは既になかった。
やす氏と鷲羽岳を経由するか黒部源流の碑を経由するか話し合う。
今回は鷲羽岳を経由するルートを選択した。
<イブキジャコウソウ>
▲13:20 ワリモ北分岐
ワリモ分岐からワリモ岳を目指す。
この「ワリモ」とは「割れ物」のことらしい。
確かに山の反対側斜面は割れたように崩壊している。
▲13:40 ワリモ岳
分岐点から20分程度でワリモ岳の山頂付近を通過した。
休憩ポイントも特になく、ここはルートを間違えないように通過するのみだ。
すると直ぐ向かいに鷲羽岳ピークが待っている。
このルートは4年前にも来ているのでコースタイムや疲労度の感覚は掴めている。
ワリモ側から鷲羽岳へ登るルートは反対の三俣山荘側からのルートに比べてかなり楽だ。
<遠方に笠ヶ岳>
ワリモ岳と鷲羽岳の間が鞍部となっているが高低差は少ない。
でも斜度はそこそこあり...
例によってやす氏は先に鷲羽岳へ登頂。
自分はマイペースでじっくりと登る。
鷲羽岳の山頂は以前来た時とちょっと変わっていた...
▲14:10 鷲羽岳
そうか、山頂の標識が立派になったんだ。
やはり日本百名山ならこのくらい立派な標識を建てるべきだろう。
ちなみに古い山頂標識はこちら。
山頂でやす氏と2人の写真を撮っていただく。
ここにS氏が居ないことはちょっと残念だな...
今頃S氏は烏帽子岳付近でのんびり寛いでいることだろう...
しかし鷲羽岳からの展望は感動するほど素晴らしい。
<鷲羽池と槍ヶ岳>
<三俣山荘>
今日の宿泊地の三俣山荘が眼下に見える。
写真右上の雪渓付近までがテン場になっている。
(今日はその雪渓脇にテントを設営することになる。)
三俣山荘の標高は2,550m。
鷲羽岳(2,924m)から標高差374mを一気に下ることになる。
出来ることならあそこまで飛んでいきたい...
鷲羽岳山頂からガレた斜面を下っていく。
ここは足元も悪く斜度もあるため転ばぬよう要注意だな。
ある程度下っていくと鷲羽岳山腹を横切るトラバースルートが見える。
あれがあの伝説のルート、伊藤新道か!
今も伊藤新道を歩く人が居るようだが、最早バリエーションルート(廃道扱い)だ。
三俣山荘を建てるため資材や食料を運んだ最短ルートであり、昔の白黒写真は見たことがあり。
▲15:29 三俣山荘
漸く本日の宿泊地の三俣山荘へ到着した。
小屋の受付はとても混んでいた。
(売店対応、宿泊の受付対応など)
宿泊者は許容範囲を越えているようだ。
食堂なども片付けて多くの登山者が泊まれるように整理しているようだった。
そんな中、テントの受付を行いテン場へ向かう。
テント泊は1張1,000円と少々高い。
しかし、水場からは冷たい水が出ているので烏帽子小屋の雨水に比べれば非常にありがたい。
テン場にトイレがないため小屋の中のトイレを利用する。(とても綺麗)
それがちょっと遠くて面倒かなと。
▲16:00 宿泊地
テン場も結構混んでいたが、テン場上部の雪渓付近にやす氏と共に設営することが出来た。
4年前も同じ場所に設営した。
ここの良いところは雪渓から流れ出る冷水を利用することが出来る。
ここで飲み物を冷やすと一気にキンキンに冷えた。
手足を浸すと逆に冷たすぎ...
鷲羽岳のロケーションも最高なのね。
時刻は既に16時を過ぎている。
のんびり過ごす時間も短く夕食の準備に取り掛かった。
夕食は今日もカレーだ。
この日のアルファ米は失敗だった。
会社で非常食として購入していたアルファ米。
賞味期限が切れたものをもらってきたが、この米の味が良くない...
(賞味期限が切れてしまっているから不味いと言う訳ではないのだろう)
アルファ米は尾西かサタケが良いだろう。
夕食後、外はまだ明るいが初日と同様の18時近くに早くも就寝の準備にかかる。
やす氏と翌日の出発時間を4時半と決め、その後はテントに籠った。
外ではまだ他の登山者の会話やラジオの古びた音声が聞こえていた。
この日歩いた裏銀座縦走路の景色を思い出しながら眠りにつく。
明日は3日目。
天気は継続して晴天だろう。
標高が下がり、上昇する暑さだけを心配していた。
(3日目へ続く)
この記事へのコメント
S氏さんは帰ったのでは…
Posted by まさひろ at 2018年09月04日 11:40
▼ まさひろさん
S氏は烏帽子岳を満喫していたようです。
直射日光を浴びて...
S氏は烏帽子岳を満喫していたようです。
直射日光を浴びて...
Posted by PALOMON at 2018年09月04日 12:45