2015年05月12日
源太ヶ岳-山スキー(樹海ライン)

日程:2015年5月10日(日) 日帰り
天候:曇|雪


▲源太ヶ岳(げんたがだけ)
標高:1,545m
岩手県 八幡平市
(地理院地図はこちら)
<ルート>
◎八幡平樹海ライン~
▲源太ヶ岳山頂 (ピストン)
<関連記事>
2015年1月25日 源太ヶ岳-山スキー
2013年3月 3日 源太ヶ岳-山スキー
今年は残雪が少なく既に板納めを宣言しているわけだが...
5月上旬でシーズンが終わってしまうのも何か惜しい。
地元岩手の八幡平エリアはまだ滑れるようだ。
開通した八幡平樹海ラインから残雪目指してひと山登ってみよう!
まあ、山スキーへ行きたいのは滑り足りない相方の方だ。
今回は2人での山行きとなった。
八幡平樹海ラインは夜間通行止めとなっており、朝8時半にゲートオープンする。
その時間に合わせて現地へと車で向かった。
樹海ラインへ入り、車を停めたのは上倉沢付近のスペースである。

この時期に源太ヶ岳へ向かうなら、入口はここが良いと山仲間のタラさんに教えられていた。
この場所から更に進んだ場所に、嶮岨森(けんそもり)の急斜面が見えていた。
何なら源太ヶ岳から嶮岨森へ縦走して、その急斜面を滑ってみようかと、少々意気込んでいた。
(最下部に地図画像有り)
一先ず源太ヶ岳を目指すべく準備を開始する。
私はスキーにシール(Gecko)を貼った。

相方は登山靴で滑走道具を背負ってのスタートだ。
入口は車道のカーブを越えた左箇所からとする。
ここまでしっかり積雪が残っているのでシール歩行でも問題なく行けるだろう。

▲9:20 樹海ライン出発
雨上がりの山はやけに風が強かった。
天気予報では午後から晴れてくるらしい。
たまに除く青空に天候回復を期待して樹海ラインを出発した。
見上げれば青空なのだが、雲の流れるスピードがすごく速いのである。

積雪はアオモリトドマツから落ちた葉や枝などで汚れていたが何とかシールで登高していく。
ツボ足の相方も締まった硬めの雪に苦労せずに登っていけた。
ここはキツツキの家か?またはリスの家か?
相方がストックで叩いてみるが、何の動きもなし...

アオモリトドマツやタケカンバの樹林は八幡平らしさを出している。

出発時の様な青空は全く見られなくなり、次第にザラザラの小雪が降り出してきた。
<中倉岳>

樹海ラインからここまで、登り難い急斜面等もなく比較的楽に登って来れた。
そして1時間程で源太ヶ岳の北斜面へ取り付いた。
残念ながら源太ヶ岳はガスがかかり、視界が殆ど効かなくなっていた。

▲10:30 源太ヶ岳 山頂周辺
源太ヶ岳の山頂間近で積雪が途切れる。
そこに笹藪と夏道が現れた。
さて、ここからどうしようか?

尾根は強風が吹き荒れているが、東斜面は比較的穏やかだ。
相方がザックを下して、山頂東斜面のクラックの確認に出かける。
この視界の中でむやみに斜面を滑走するのは危険だが、確認したところクラックは大丈夫だった。
(東斜面の北側に大きなクラックはあった。)
ならば、ここを滑走することにしよう!
視界が回復するタイミングをみて、源太ヶ岳東斜面滑走を開始。




積雪期は雪崩の危険性が高く、滑りたいがそれを許さない東大斜面だ。
初めて滑ってみたが、飛び出しの斜度と言い、広く開放的な斜面が気持ちよいものだ。
しかし縦に縞が出来ている...
これは水の流れで出来るものなのか?
縦の溝は硬くてちょっと深く、スキーでは滑り難いなと。

相変わらず強風は治まらず。
上空の雲の流れはとても速かった。
そんな天候だったが一発逆転、一瞬で青空は広がった!

今まで見えなかった岩手山が現れる。
若干上部に雲がかかるも、この景色が見れて気持ちも晴れる。

景色に見惚れるなか、相方は登り返して滑りを楽しむ。
私がシールで2回登り返して滑る間に、相方はツボ足で担いで登り4本も滑った。

そして青空も消え、次第に天候は悪くなっていった。
視界が効かなくなり、ザラザラの雪も再び降りだしてくる。
最近、暖かい日が続いていたので、今日の降雪は意外に感じられた。
何にせよ、雪が強風に乗って顔に当たるのが痛かった...
ザックにスキーを括りつけて源太ヶ岳の山頂へ夏道を進むことにする。


▲11:45 源太ヶ岳山頂
積雪が途切れた場所から歩いて直ぐに源太ヶ岳の山頂へ到着した。
ここは特に風が強かった。
この風の中、嶮岨森までの縦走は厳しいだろう...



山頂の碑から少し進んだところにあるピークでザックを下した。
そして休憩、どら焼きを食べた。
暖かい日々につられて早めに咲いたミヤマキンバイがそこに寒そうに咲いていた。

そしてヒメイチゲも雪にさらされ咲いている。
更に山頂には雪が降り続いていた...

縦走路を先に進んでみるも引き返し。
今日の縦走は止め、元来た道を引き返すことにした。
まあ、源太ヶ岳東斜面を楽しんだので、まずまず満足である。
▲12:25 下山開始
勿論帰り道もスキー滑走を楽しみながら下山した。




下山するに連れて天気も回復していく。
アオモリトドマツの隙間の狭い滑走路もシールなしで何とか突破する。
足元ばかりに気を取られてはならない、頭上の枝にも注意ね。

出発地点の沢沿いへ戻ってきた。
やはり下山時に陽射しが出てくるのはいつものこと。
そういえば、最後までスキー板の滑りは悪くなかったな...

滑走面に例のベタベタが付いているかと思いきや、汚れはあったもののべた付きはなかった。
今日は下山時に薄らと新雪が積もったので、それが良かったのかな?
▲12:50 樹海ラインへ下山
何れ無事樹海ラインへとスキー滑走で下山した。
お疲れさんでした。

一度は板納め宣言した訳だが、再び山スキーを楽しんだのである。
これにて本当の板納めだろう。
源太ヶ岳への最短ルートも今回覚えることが出来た。
今後の残雪期のお楽しみルートの一つとなるだろう。
でも、機会があったら嶮岨森と大深山荘の中間斜面を滑り降りてみたいものだ。
また来年山スキーを楽しもう!
<今回のルートはこちら>

では、また山で!
(完)
今回は2人での山行きとなった。
八幡平樹海ラインは夜間通行止めとなっており、朝8時半にゲートオープンする。
その時間に合わせて現地へと車で向かった。
樹海ラインへ入り、車を停めたのは上倉沢付近のスペースである。

この時期に源太ヶ岳へ向かうなら、入口はここが良いと山仲間のタラさんに教えられていた。
この場所から更に進んだ場所に、嶮岨森(けんそもり)の急斜面が見えていた。
何なら源太ヶ岳から嶮岨森へ縦走して、その急斜面を滑ってみようかと、少々意気込んでいた。
(最下部に地図画像有り)
一先ず源太ヶ岳を目指すべく準備を開始する。
私はスキーにシール(Gecko)を貼った。

相方は登山靴で滑走道具を背負ってのスタートだ。
入口は車道のカーブを越えた左箇所からとする。
ここまでしっかり積雪が残っているのでシール歩行でも問題なく行けるだろう。

▲9:20 樹海ライン出発
雨上がりの山はやけに風が強かった。
天気予報では午後から晴れてくるらしい。
たまに除く青空に天候回復を期待して樹海ラインを出発した。
見上げれば青空なのだが、雲の流れるスピードがすごく速いのである。

積雪はアオモリトドマツから落ちた葉や枝などで汚れていたが何とかシールで登高していく。
ツボ足の相方も締まった硬めの雪に苦労せずに登っていけた。
ここはキツツキの家か?またはリスの家か?
相方がストックで叩いてみるが、何の動きもなし...

アオモリトドマツやタケカンバの樹林は八幡平らしさを出している。

出発時の様な青空は全く見られなくなり、次第にザラザラの小雪が降り出してきた。
<中倉岳>

樹海ラインからここまで、登り難い急斜面等もなく比較的楽に登って来れた。
そして1時間程で源太ヶ岳の北斜面へ取り付いた。
残念ながら源太ヶ岳はガスがかかり、視界が殆ど効かなくなっていた。

▲10:30 源太ヶ岳 山頂周辺
源太ヶ岳の山頂間近で積雪が途切れる。
そこに笹藪と夏道が現れた。
さて、ここからどうしようか?

尾根は強風が吹き荒れているが、東斜面は比較的穏やかだ。
相方がザックを下して、山頂東斜面のクラックの確認に出かける。
この視界の中でむやみに斜面を滑走するのは危険だが、確認したところクラックは大丈夫だった。
(東斜面の北側に大きなクラックはあった。)
ならば、ここを滑走することにしよう!
視界が回復するタイミングをみて、源太ヶ岳東斜面滑走を開始。




積雪期は雪崩の危険性が高く、滑りたいがそれを許さない東大斜面だ。
初めて滑ってみたが、飛び出しの斜度と言い、広く開放的な斜面が気持ちよいものだ。
しかし縦に縞が出来ている...
これは水の流れで出来るものなのか?
縦の溝は硬くてちょっと深く、スキーでは滑り難いなと。

相変わらず強風は治まらず。
上空の雲の流れはとても速かった。
そんな天候だったが一発逆転、一瞬で青空は広がった!

今まで見えなかった岩手山が現れる。
若干上部に雲がかかるも、この景色が見れて気持ちも晴れる。

景色に見惚れるなか、相方は登り返して滑りを楽しむ。
私がシールで2回登り返して滑る間に、相方はツボ足で担いで登り4本も滑った。

そして青空も消え、次第に天候は悪くなっていった。
視界が効かなくなり、ザラザラの雪も再び降りだしてくる。
最近、暖かい日が続いていたので、今日の降雪は意外に感じられた。
何にせよ、雪が強風に乗って顔に当たるのが痛かった...
ザックにスキーを括りつけて源太ヶ岳の山頂へ夏道を進むことにする。


▲11:45 源太ヶ岳山頂
積雪が途切れた場所から歩いて直ぐに源太ヶ岳の山頂へ到着した。
ここは特に風が強かった。
この風の中、嶮岨森までの縦走は厳しいだろう...



山頂の碑から少し進んだところにあるピークでザックを下した。
そして休憩、どら焼きを食べた。
暖かい日々につられて早めに咲いたミヤマキンバイがそこに寒そうに咲いていた。

そしてヒメイチゲも雪にさらされ咲いている。
更に山頂には雪が降り続いていた...

縦走路を先に進んでみるも引き返し。
今日の縦走は止め、元来た道を引き返すことにした。
まあ、源太ヶ岳東斜面を楽しんだので、まずまず満足である。
▲12:25 下山開始
勿論帰り道もスキー滑走を楽しみながら下山した。




下山するに連れて天気も回復していく。
アオモリトドマツの隙間の狭い滑走路もシールなしで何とか突破する。
足元ばかりに気を取られてはならない、頭上の枝にも注意ね。

出発地点の沢沿いへ戻ってきた。
やはり下山時に陽射しが出てくるのはいつものこと。
そういえば、最後までスキー板の滑りは悪くなかったな...

滑走面に例のベタベタが付いているかと思いきや、汚れはあったもののべた付きはなかった。
今日は下山時に薄らと新雪が積もったので、それが良かったのかな?
▲12:50 樹海ラインへ下山
何れ無事樹海ラインへとスキー滑走で下山した。
お疲れさんでした。

一度は板納め宣言した訳だが、再び山スキーを楽しんだのである。
これにて本当の板納めだろう。
源太ヶ岳への最短ルートも今回覚えることが出来た。
今後の残雪期のお楽しみルートの一つとなるだろう。
でも、機会があったら嶮岨森と大深山荘の中間斜面を滑り降りてみたいものだ。
また来年山スキーを楽しもう!
<今回のルートはこちら>

では、また山で!
(完)
この記事へのコメント
いつも思うけど、やはり体力がすごいね。
足の怪我がまだ良くならない。
じっくり待つしかないのか、もう治らないのか…
足の怪我がまだ良くならない。
じっくり待つしかないのか、もう治らないのか…
Posted by まさひろ at 2015年05月13日 18:14
▼まさひろさん
足は結構長引いてますね...
そろそろ登山シーズンも始まりです。
体力づくりなど、調子を整えていてください~
足は結構長引いてますね...
そろそろ登山シーズンも始まりです。
体力づくりなど、調子を整えていてください~
Posted by PALOMON
at 2015年05月13日 18:34

おかげさまで、板納めできました。
スキーにベースワックスをかけて保管するため、リムバーでふき取ってみましたが、黒いいタール状のものは着いていませんでした。
謎のヤニは今年限りにして欲しいですね。
スキーにベースワックスをかけて保管するため、リムバーでふき取ってみましたが、黒いいタール状のものは着いていませんでした。
謎のヤニは今年限りにして欲しいですね。
Posted by 緑茶 at 2015年05月16日 20:15
▼緑茶さん
確かに滑走面はあまり汚れてなかったですね。
本当の板納めにしました。
で、明日は早池峰に登山に行ってきます!
確かに滑走面はあまり汚れてなかったですね。
本当の板納めにしました。
で、明日は早池峰に登山に行ってきます!
Posted by PALOMON
at 2015年05月16日 20:19
