さて、5月ぶりに松川温泉へとやってきた。
登山口付近の温泉旅館の駐車場に車を停めるのはNG。
坂の下にある登山者用の駐車場へ車を停めよう。
その駐車場には綺麗な水洗トイレも設置されている。
駐車場から車道を5分程歩けば源太ヶ岳の登山口だ。
奥産道のゲートと八幡平樹海ラインの分れ道が登山口である。
前回は今年の1月に奥産道経由で源太ヶ岳へ登っている。
(1月の記事はこちら)
今回の山メンバーは会社の後輩2人である。
1人は今日が初登山で、新品の登山靴に新品のザックを準備してきた。
もう1人は先月の東根山足慣らしに続いて今日が登山2回目である。
共に平成生まれの若者だから大丈夫だろう。
彼らの目標は地元岩手の最高峰、岩手山の様だ。
しかし、急登の岩手山へ登る前に練習というか足慣らしにと...
今回の山行きに至る訳だ。
登山口に設置されている案内板で今日のコースを確認する。
今日は源太ヶ岳から三ツ石山まで、計4座を次々と縦走する。
累積標高差はそれ程でもないが、距離は14kmと初級編としてはまずまずだろう...
まあ、若いから大丈夫。
▲7:35 源太ヶ岳登山口
若者2人と共に元気に登山口を出発した。
自分も7年ぶりに今日の登山道を歩く。
若干忘れかけていたが...
鉄塔の手前にあるゲート左側に登山道が続いているんだった...
暫くは平たんな樹林帯だ。
9月に入りとても涼しいので、気持ちよく樹林内を歩いて行けた。
温泉まで飲料水でも引いているのか?
登山道と共に長々とパイプが引かれ、その一部からは水が噴き出していた。
秋ともなれば花の代わりにキノコを鑑賞しよう。
登山道にはいろいろな色や形のキノコが生えていた。
ハナビラタケの咲き具合はお見事。
ボリかシメジか...中には食べれそうなキノコもあり?
ベニテングタケくらいは判断できるが、キノコはよく分からないので収穫して食べることはしない。
キノコに紛れ、足元にとちの実を発見した。
若者の彼らはこれを栗だと思っている。
これは栗じゃない、と言えばどんぐりかと言う...
これを我が家に3つほど持ち帰った。
そのところ我が家でも「栗が3つじゃ足りない」と言われた。
危うくこれを栗ごはんにされるところだった。
これは栗じゃないと言えば、どんぐりかと言う...
何故か家でも...山と同じ言葉が繰り返された。
▲8:15 丸森川出合
今日の登山道は涼しいし、キノコも景色も楽しめて飽きが来ない。
この丸森川の澄んだ水の流れもとても美しい。
以前は木の橋が架けられていたが、何時しか流されて無くなっている。
<2008年に撮影した橋の様子>
仮設のアルミ板の上をバランスよく渡り切る2人。
こういうところがお気に入りの模様、見ていて楽しそうである。
丸森川を渡ってからは、今までの平坦な道が一転して登坂となる。
登山道の途中にガソリンが入ったボトルが置かれていた。
そう思えば、また途中に「草刈り機」が無造作に置かれている。
お陰様でこの辺りの登山道は綺麗に刈り掃われていた。
▲8:40 水場
登山口から1時間ほど歩いて水場まで到着した。
ネットでよく見る水場の説明板もここに見られた。
パイプを突くことで変なものが出てこなければよいが...
今日はパイプから順調に水が流れていた。
初心者の2人には山の水が安全なのか、飲んで良いのかが分からない様だ。
私が先導して、設置されている柄杓にてこの水を美味そうに頂く。
何の癖も無く、冷たくて美味い水であった。
それを見て2人も安心してこの水を飲み始めた...
休憩しているとブヨが集まって来てとてもうるさい...
服の上からでもブヨに刺されそうだった。
ここは休憩も短めにして、水場を出発した。
水場から上部の登山道はやや荒れた道となり斜度も出てくる。
そんな中、彼は(若干1名)ここへ来て少し疲れが出始めたようだった。
彼のペースは落ちてきたが...
乳酸がどうだこうだと、途切れることなくしゃべっていた。
その様な訳で心配無用。
一応、彼を励ましながら先へと進んだ。
▲9:20 源太ヶ岳分岐
源太ヶ岳への分岐点へ到着した。
今年の冬に来た時のあの真っ白な雪景色とは大違いだな。
(1月の様子はこちら)
この分岐点からは源太ヶ岳山頂へと左へ向かう。
ここからは樹林も開けて遠くの景色までが良く見える。
そして足元には秋の花が多く咲いていた。
彼らにダイモンジソウの意味を説明しても反応が鈍い。
ミヤマリンドウとオヤマリンドウを説明しても、ミとオの違いだとか...
全く関心が無いようだ。
そんな彼もここで大分ペースが落ちた。
山頂まであと5分と、何度も騙しながら最後の登りを進む。
後ろを振り返れば岩手山が完全な姿で見えていた。
煙が上がっている個所が登山口の松川温泉。(地熱発電所)
右には奥産道のトラス橋も見えている。
▲9:45 源太ヶ岳
最後は思うように脚が上がらなかったようだな。
しかし、コースタイム(2時間半)より早く、2時間少々で登れたから上等だ。
一先ずその様に褒めておく。
山頂は風がとても強かった。
風を受けて山の寒さを感じ、彼らは不安げな様子だ。
レイン用のカッパを着るように指示する。
カッパを着ることで風を防ぐと、体感温度がずいぶん違うということが分かったようだ。
奥に見えるのがこれから向かう縦走路の2つのピーク、小畚山と三ツ石山だ。
見た目では結構遠いと思われたようだ。
縦走路にはこれまでの様な長い登り坂も殆どないことを教える。
ここからの縦走路が醍醐味な訳だから...
彼らを安心させて、この先の縦走路へ気持ちを切り替えて突入する。
<その2へ続く>
あなたにおススメの記事