鳥海山-山スキー (リベンジ達成)

PALOMON

2013年05月13日 23:39


日程:2013年5月12日(日)
天気:晴(上部は曇り+強風)

▲鳥海山(ちょうかいさん)
 秋田県・山形県
 標高: 2,229m
 日本百名山

<ルート>
祓川駐車場→七ツ釜避難小屋→七高山
(ピストン)


<関連記事>
2013年5月 6日 鳥海山(猿倉口より) 山スキー (1450m付近まで)
2013年4月29日 鳥海山(祓川口より) 山スキー (七ツ釜避難小屋まで)
2012年8月19日 鳥海山(祓川口より) 登山
2012年4月30日 鳥海山(祓川口より) 山スキー
2011年8月27日 鳥海山(鋒立口より) 登山
2009年5月16日 鳥海山(祓川口より) 山スキー
2009年5月 9日 鳥海山(祓川口より) 山スキー


今年の鳥海山山スキーはこれで3度目だ。
何とも、GW前半から3週連続で鳥海山へ山スキーに訪れていた。


最近ピークに立たないと気が済まない、といった変な感覚が芽生えつつある...
(それは以前からか...?)

GW前半(4月29日)は祓川口から挑むも、凍った斜面と暴風に梃子摺り、七ツ釜避難小屋で折り返し。
GW後半(5月6日)は祓川口駐車場時点で暴風に見舞われテンションダウン。
ちょっと下って猿倉口から登ってみるものの1,400m付近で撤退した。

さて、今回は... 天気予報が微妙だった。

しかし、「雨→曇」の予報が前日になって「曇→晴」  
風も差ほど強くなさそう!
三度目の正直、終にリベンジする日が来たか?


今回も前日の夕方に移動開始だ。
雨の中、車中泊道具と山スキー道具を車に詰め込み岩手を出発した。

この雨、明日の朝には晴れているのだ。
何の不安も無く、鳥海山の祓川駐車場へと車と飛ばした。
そしてまたまた雪の回廊へとやってきた。


祓川駐車場には20時頃到着した。
10台数台の車が既に駐車中。 ここへ車中泊とは大半がリベンジ組か?
外気温は6度と路面・雪面の凍結の心配はなし。

今回は明日のリベンジに備えてここで「勝つ丼」を食べる。
明日の晴れを願ったところで就寝だ。
夜間は雨が降っていた。 朝方も時々雨だった。

▲5:00 起床
前回(4月29日)のような眩いご来光は無かった。

この時間になると他のパーティにも動きがみられる。
自分も起きて窓から外を眺めるも、曇っていたので再び床に横たわる。
今日は急ぐ必要が無い。
むしろゆっくりと出発した方が天気に恵まれることだろう。

と思っていたが、その後トイレに行きたくなって車を降りた。
いつもトイレ入り口から車1台分を空けた位置に駐車している。(ココが定位置)
車から曇りの鳥海山山頂を見上げる。


敢えてゆっくりと準備を開始した。
まずはお湯を沸かしてコーヒーを淹れた。
そして朝食のパンを食べる。

着替えをして、歯磨して...
1時間を使って念入りに山行きの準備。

そんな間に鳥海山はこうなるのだ。

信じていたとおりの天気の回復だ。
これでテンションも上がる!



▲7:00 駐車場を出発
いつもの雪のゲートを越えてフィールドへ向かう。
5月中旬にして、まだまだこの雪の壁には高さがある。


ゲートを抜けた瞬間のこの景色。
竜ヶ原湿原から眺める鳥海山山頂に、ますますやる気がみなぎってくる。


いつもの装備、山スキー(金具はディアミール)にクライミングスキン(gecko)である。
今日も最初から山頂までシール登行で挑む。

祓川ヒュッテの脇を進むとそこだけ除雪されていた。 
ヒュッテの周囲には雪解け水が多く流れ込んでいた。
ここで一度脱いだスキーを再び履いて最初の斜面へ向かう。

雪の中から建物の屋根が見えていた。
2週間前には見られなかったこの光景。
まだまだ多いと思っている積雪だが、思っている以上に融雪が進んでいるのだろう。

最初の斜面でシールの効き具合を確認する。
シールの効きはまあまあだ。 4月29日は凍っていて、ここで早々梃子摺ったから...
あの日に比べたら 「とてもイイ感じ」 と言える。

最初の斜面を難なく登り切り、次の第二の斜面だ。
前回(4月29日)、この斜面はスキーを思わず脱いで担いで登った。
あの日はキツかったが、難なくここも登る。 なんて楽なんだろう。


早くも、前回の登りで撤退している「七ツ釜避難小屋」が前方に見えた。
この時点で風は少し強まっていたが、まだまだ余裕があった。

いつもながら避難小屋の下斜面は左側へルートを取る。
そちらの方が緩めで特にシールでは登りやすい。

▲8:00 七ツ釜避難小屋を通過
今日は七ツ釜避難小屋へは立ち寄らず、横目で見ながら通過した。
雪面のコンディションもシールが効き、出発から丁度1時間で小屋前を通過した。


さて、ここから中盤戦だ。
ここら辺が余計に長く感じる... 道なき道なのだ。
そんな時は景色を楽しみながら登ろうと決めている。

南方には雲海(という訳ではないが)が見えていた。

いつも以上に空の青が濃かった。
そして白銀が眩しかった。
前方の斜面に付いた1本のトレースを追いかける。


後方の斜面も1本の長いトレースだ。
今日は単独山行。 無言で只管登るのだ。  

ここまでの登りはとても調子が良かった。
昨日の夜、祓川駐車場で食べたカツ丼が今日のパワーになったか。

さて、標高は何メートルだろうか?
この辺りから余計強まった風に体が煽られ始めた。

斜度も上がり、強まる風も向かい風...
カツ丼パワーも落ちてきたみたいだ...

そんな中、1人の男性は早かった。 (→sharizakaさん
笑顔で挨拶を交わし、急斜面を難なく登り追い抜いていく。


そして、強風で速度を増した雲が上部を覆った。
雲は時々途切れたが、次第に途切れなくなり、上部の視界を阻んだ。
再び視界が回復すると、その斜面上部は山頂らしくも見えた。

GPSで距離を確認しながら山頂を目指す。
山頂まで残り500m。
この500mとは距離であるが、山頂直下の急坂では物凄く長い500mである。

ちょっと歩くと足が止まる...
これが山頂直下の舎利坂。 (ここでの山頂は七高山)
いつもこの急斜面で苦労しているのだ。
気付くと野鳥が何羽か死んでいたのが気がかりだった。

漸く山頂の尾根へたどり着いた。
そして七高山のトップを目指す。

先ほど追い抜かれたsharizakaさんが、すんなりと急斜面を登り切り山頂に立って居た。

▲9:45 七高山山頂 (2,229m)
そこへ私も無事登頂。
丁度よく青空が迎えてくれたようだ。
今期3度目にして漸く登頂。 リベンジ成功、おめでとう!



sharizakaさんに写真を撮って頂いた。 記念の1枚だ。
山スキーでは5回目、登山を含めると10回目の登頂である。
いつも途中で引き返したことはなかったのだが、今年の敵は暴風だった。
今日の登頂は過去に無いくらいの達成感だった。

登りで2時間45分のタイムは去年よりやや早く自分としては最速。
しかし、先ほどのsharizakaさんは2時間9分で登っていた。 これには驚いた!

山頂に着いた時は雲に入りいまいちだった景色だが、時より視界が開けた。
特に正面に現れる「新山」は見応えがある。

そのうち外輪も見えてきた。

流石に登る人の数も凄く多い。

七高山へもどんどんと登頂し賑わってきた。

ちょっと南に離れて七高山を眺める。

「鳥海山大物忌神社」(おおものいみじんじゃ)の小屋屋根が見えていた。
それを見ながらいつものおやつ、どら焼きを食べる。


山頂は強風で、それを凌げるような良い場所が無かった。
残念ながら、お湯でも沸かしてカップラーメンやコーヒー、とはいかなかった。
まあ、十分に景色を満喫できたので良しとしよう。

山頂で会話をした際に、シール(クライミングスキン)について訊いてみた。
というのも、私の私用している「gecko」は3月に新品に交換したばかりなのだが、
既にこの2個目も接着面が剥がれてきているからだ。

G3は評価がよさそうだった。
滑走面の毛が短くて軽いというメリットもあるとのこと。
留め具もいいし、耐久性も良さそうだ。

それで、geckoの方に訊いてみた。
なんと、問題もなく使って4年目になる?! 
それはそれは... 耐久性を否定していた私だが、保管方法がダメなのか?
何でも、冷蔵庫に乾燥剤と共に入れているとか。
私は2枚を張り合わせてクーラーボックスに入れていたが... いろいろと情報を集めたいものだ。

▲10:55 下山・滑走開始
さて、滑るぞ!
今日は山頂斜面を躊躇なく飛び出した。
1人だし、撮影もないので滑るのみ。

登ってくる人にサヨナラの滑り。
山頂からの急坂を一気に下った。
何という気持ちよさ... 上部の滑りは最高だった!



七ツ釜避難小屋まで10分少々で降りてきた。
登りは1時間45分もかかっているのに... 早っ!

小屋に入ってラーメン&コーヒーにしようと思ったが...
あれれ、ここの小屋の扉ってどうやったら開くの? 
開けれず... 


いいや..
スキーを履きなおして小屋の左側斜面を再び滑走開始。
ここからは前回(4月29日)と同じコースを滑ったが、より滑らない雪だった。

そして祓川ヒュッテへ戻ってきた。
下は滑らない雪だったが、上の滑りが良かったので今日の滑りは大満足。


▲11:20 祓川駐車場へ下山
無事駐車場へ下山した。
25分か... 七ツ釜避難小屋でちょっと止まったから、滑走トータル約20分。
下りは早過ぎる。

そして祓川の駐車場は満車だった。
若干、道路にもはみ出した路車もあり。
一つ下の駐車場にも多くの車の駐車が見られた。

車へ戻りヘルメットを外し、スキー靴を脱いだ。
この解放感がイイね! 乾いたアスファルトに座って山で食べれなかったカップラーメンを食べた。

隣の車は岩手ナンバー。
1人先に車に戻っていたおじさんと会話を楽しんだ。
盛岡から総勢13名、朝4時頃出発でいらしたとのことだ。
多くの山仲間がいて羨ましくも思えた。

さて、鳥海山も3度目でリベンジを果たした。
そして気持ちよく今シーズンの山スキーも滑り納めといったところだろう。

今シーズンを振り返ると例年より土日の悪天候が多かった。
そんな中、GPSも購入し、それに頼った山行きもした...
GPSに頼りすぎるのは良くないが、これは持っていて安心だ。
予備電池もしっかりと備えて有効に活用しよう。

シール「gecko」のメンテ・保管もどうしたらよいのか?
ぬるま湯で洗って、乾燥剤とともに冷蔵庫入りか?
カミさんに怒られそうだ... 海藻と間違ってみそ汁に入れられることはないよな...



これからの季節は高山にも花が咲き始める。
それもまた山を一段と楽しませてくれるのだ。
これからの夏山シーズンもスキーから登山靴に履き替えて大いに楽しもう。

そして夏山の鳥海山へ再び戻って来よう!

(完)





あなたにおススメの記事
関連記事