▲04:20 吹上温泉出発
出発時にテン場から十勝岳を眺める。
山頂にかかるのは雲か?
いや、あれは雲ではなく噴気の様だ。
登山口の標高は1,000mを越えている。
流石は北海道、樹林限界域が低い。
出発早々に登山道は樹林外へと抜け出た。
早々景色の良い樹林外を歩ける。
そして虫(蚊や蚋などの刺される虫)もいない様だ。
これは気分がイイね。
十勝岳手前の斜面から勢いよく噴気が上がっているのが良く見えた。
しかも噴気は複数個所から上がっている。
確認したが、現在の十勝岳の噴火警戒レベルは「1」だな...
さて、登山道はどの辺りを通過していくのだろうか?
しばらく進むと登山道は沢を横切ることになる。
広めの沢ではあったが、水量は少なかった。
ここはすんなりと渡渉できたが、雨天時の渡渉は注意が必要かなと?
しかし火山だけあってゴロゴロとした岩の多い登山道だな。
その登山道沿いには幾つかの花が見られた。
始めに多く見られた花はイワブクロであった。
花の百名山にも選ばれている十勝岳。
田中澄江はこの山の花をイワブクロと紹介している。
イワブクロと言えば地元の岩手山にも多く咲いている花で見慣れている。
(同じ時期の岩手山の様子)
その他、マルバシモツケやイソツツジの群生がみられた。
あの山は本日目指す第二の山、美瑛岳か?
山影からご来光が現れ、後にダイヤモンドと化した。
とても眩しい。
周囲がオレンジ色に照らされる。
▲05:00 吹上温泉分岐
登山口から40分ほどで望岳台から続く登山道へ合流した。
標高は1,260mほど、十勝岳山頂までは3.2kmと記されていた。
この辺りの登山道は林道のごとく広々としていた。
登山道沿いには大きな石が並べられていたりロープが張ってあったりと良く整備されている。
迷うことはないだろう。
少し登って雲ノ平分岐を通過する。
その直ぐ上には避難小屋が建てられていた。
十勝岳避難小屋。
なかなか立派だが、ここにはトイレがないとのことだ。
昔はこの辺りまでスキー場のリフトが通っていたらしい。(十勝岳スキー場)
そのリフトは1999年に撤去されたようだ。
ということは、この辺り一帯はスキー場のゲレンデか?
▲05:30 十勝岳避難小屋
避難小屋へ立ち寄ることなく登山を続ける。
尚も岩がゴロゴロしている登山道だった。
そして登山道は徐々に急登になっていく。
下界を振り返ればとても広々とした景色が!
地元岩手の山ではあまり見ることのできない山景色だな...
十勝岳へ登る私の影。
地図上でいう昭和噴火口付近か?
この辺りの硫黄臭はきつかった。
呼吸にも少々支障があり... 息を吸えば咳き込んでしまう...
この硫黄地帯を我慢しながら上部を目指した。
すると終に見えてきた。
前方に十勝岳山頂を捉えた!
▲06:25 スリバチ火口付近(1,720m)
ここまで登れば急登もひと段落である。
しかし、すごい景色だな...まさに火山だ。
左手には噴火口(スリバチ火口)が見られた。
いつの時代の噴火口なのか?
その中には雪渓もあり、種類は分からないが鳥が多く飛んでいた。
そして十勝岳山頂へと続く黒い道が続く。
先を行くS氏を追いかけた。
十勝岳とS氏。
徐々に山頂へ近づいてゆく。
さて、山頂にはどの辺りから登るのか?
ここは右斜面から反時計回りに巻いて登るようだ。
急な岩場で歩き難いものの、景色が素晴らしいので疲れも吹き飛ぶ。
勢いよく噴気が上がっている場所があった。
そう言えば、下から見た際に複数個所から噴気が上がっている斜面が見えていたが...
流石に噴気口付近には登山道は通っていなかった...
標高は2,000mを越えたか?
山頂は直ぐそこにある。
もう一踏ん張りだ。
▲07:20 十勝岳(2,077m)
という訳で、登山開始から約3時間。
一先ず本日第一のピーク、十勝岳へ無事登頂。
お疲れさんでした!
そういえば地形図を見たが十勝岳には三角点が存在しない。
しかし「石柱があるとぞ、」とS氏は言う?
足元を見ると!?
いやいや...いくら何でもこれは三角点ではないだろう...
でも、三角点と書いてあった...
ではこれにて三角点タッチ!
儀式も済ませ、その後は岩に隠れておやつを食べる。(おやつは行動食)
持ち合わせていた2個のおやつをエネルギー補給に食べておく。
芋のスイーツ、美味かった。
山頂では風を防ぐようにして休憩をとっていたが、やはり北海道は寒かった。
上着を羽織って、手袋も装着した。
そして富良野岳方面を眺めた。
素晴らしい縦走路だ...
真っ黒な十勝岳周辺と異なり、向こうには緑も見られる。
きっといろいろな花が咲いていることだろう。
残念ながら今回は其方には行かず...
逆方向の美瑛岳を目指すのだった。
<その3へ続く>
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