日程:2015年9月19日~22日(3泊4日)
天候:晴→晴→晴→晴 →→→
▲剱沢キャンプ場(つるぎさわ)
標高:2,520m
(富山県)
(地理院地図はこちら)
▲池の平小屋(いけのだいらごや)
標高:2,040m
(地理院地図はこちら)
▲阿曽原温泉(あぞはらおんせん)
標高:860m
(地理院地図はこちら)
<ルート>
1日目:◎室堂 ~ 雷鳥沢 ~ 新室堂乗越 ~ 剱御前小舎 ~ ▲剱沢キャンプ場
2日目:▲剱沢キャンプ場 ~ 剱沢雪渓 ~ 真砂沢ロッジ ~ 二股吊橋 ~ ▲池の平小屋
3日目:▲池の平小屋 ~ 仙人池ヒュッテ ~ 仙人温泉小屋 ~ 仙人谷ダム ~ ▲阿曽原温泉
4日目:▲阿曽原温泉 ~ 水平歩道 ~ ◎欅平
<関連記事>
2012年9月15日 剱岳-登山
<その1> <その2> <その3> <その4> <その5> <その6>からの続き。
◎11:30 室堂 ~ 12:10 雷鳥沢 ~ 新室堂乗越 ~ 14:05 剱御前小舎 ~ ▲14:45 剱沢キャンプ場
▲6:00 剱沢キャンプ場 ~ 7:45 真砂沢ロッジ ~ 9:20 二股吊橋 ~ ▲12:20 池の平小屋
▲5:30 池の平小屋 ~ 6:20 仙人池ヒュッテ ~ 8:00 仙人温泉小屋 ~ 11:05 仙人谷ダム
雲切新道、噂通り急だった...
急坂を何とか下り終えて仙人谷ダムへと降り立った。
さて、今日の宿泊地、阿曽原温泉まではもう一息だ。
頑張ろう!
▲11:20 仙人谷ダム
仙人谷ダムの上に立つと、吉村昭(著)の「高熱隧道」を思い出す。
ここを訪れる登山者の方はだいたいこの本を読んでいるみたいだな。
ダムの管理施設の前へと下りてきた。
ここで軽く休憩し、その後は施設内へと侵入する。
入口はこの扉になる。
扉の前に「←水平歩道 阿曽原・欅平方面」と看板が立てられているので分かりやすい。
また、「小動物が侵入します、ドアは必ず閉めて下さい」との注意書きもされている。
S氏が侵入する。
もちろん不法侵入ではない。
この施設内の通路が登山ルートになっているわけだ。
高熱隧道のイメージから内部は蒸し暑いか?
いや、差ほど熱気は感じない。
今までにないちょっと変わった雰囲気に気分も高まる。
施設内には電灯があるのでヘッドランプなどは不要である。
また、通路の分岐点には案内標識も出ているので迷うことは無いだろう。
しばらく進むと線路が現れた。
線路はダムの反対側へと通じている。
欅平から黒部ダムまで、地中を長いトンネルで繋いでいるんだな...
全く凄い。
<水路橋>
更に進むとレール上にトロッコが停車していた。
そしてトンネルは奥でいくつにも分岐しているように見える。
高熱隧道へと続いているのだろう。
トンネル上部のコンクリートからは水が浸みだし、融けてコンクリート鍾乳石が出来ていた。
実際にダム施設内を歩いたのは10分程だった。
ここは面白かったな。
ダムの施設内からこんな場所へと出てくる。
大きな鉄格子、その右下にある所が出口だった。
出口付近に登山道を記す案内板が設置されていた。
案内板の右上の「ダム管理所」から、右下の「人見寮」まで、赤線に従って歩いてきたところ。
出口付近に存在する小さな池。
S氏はこの池の中に魚を見たという。
見えない場所に隠れてしまったとのことだ。
この大きな建物が「人見寮」のようだ。
いったいここでは何人の人が暮らせるのだろうか?
今は何人が暮らしているのか?
山奥だが電気は豊富?ちゃんとエアコンもあるみたいだな。
人見寮の背景には落差のある滝が見えていた。
さて、人工的なエリアも終わりこれから阿曽原温泉まで残りの登山道を歩く。
仙人谷ダムから阿曽原温泉までのルートは全く頭になかった。
しっかり地形図を確認していなかったが...
こんなに急な登りがあるとは油断していた...
ダムからはほぼ水平な道かと思っていたのだが...
急登にて疲れ、棒立ちのS氏。
やす氏も遅れ始めた。
一定の標高までは一気に急斜面を登った感じ。
疲れ切ったところだったが、その辺りで登山道は水平へと変わった。
阿曽原温泉までの一定区間は水平歩道だった。
特に難所という箇所はないが慎重に歩く必要はある。
その他、斜面の一部が崩れている個所があった。
権現峠という場所へ差し掛かった。
ここにトンネルが掘られている。
トンネルは短いのでヘッドランプは不要である。
ガレた足元と頭上の双方に注意してここを通過する。
切り立った崖に水平に作られた道。
この阿曽原温泉までの水平歩道は比較的短い。
明日のルートである阿曽原から欅平までが、本格的な水平歩道ということだろう。
▲12:30 阿曽原温泉小屋
人見寮からの急登、そして水平歩道を1時間近く歩いた。
最後は水平歩道からの急斜面を下っていく。
すると、斜面の途中に阿曽原温泉小屋の屋根が見えてきて、これにて安心する。
まず目に入るのがビールの自動販売機だ。
アサヒスーパードライとサッポロ黒ラベルの2種類がある。
テン場でゆっくり飲もうかと思ったが、ここで一杯やってしまった。
テントの受付を済ませ、温泉の利用について説明を受ける。
テン場利用は1人=700円、温泉利用は1人=500円。
ちょうどテントを設営し終えれば1:30からの温泉に入れるだろう。
小屋の方には阿曽原温泉についていろいろな話を聞かせて頂いた。
雪崩の事、高熱隧道の事、モリブデン鉱山のことなど、それは親切に説明下さる。
楽しい一時だった。
テン場は予想以上に空いていた。
エアマット忘れの自分、フラットな良い場所に設営できた。
山のテン場では珍しく、メンバー3人で集合住宅を建てる。
テント設営中に小屋泊の男性陣が次々と阿曽原温泉へと下って行く。
あまり混むと入りたくなくなるが...
設営完了後直ぐに我々も温泉へと向かった。
温泉までは予想以上に坂道を下る。
温泉湯船の奥には高熱隧道があった。
これは高熱だ...
ここでは着替えが出来るように青い幕を張っているらしいが、蒸し暑くて入る気にならないな...
念願の阿曽原温泉に浸かる。
混んではいたが、とても良い湯だった。
そしてテン場で教えてもらった通り、温泉には石鹸が置かれていた。
石鹸OKなんだ!それは良かった!
髪を洗いたくてシャンプーを持ってきていたので、ここで遠慮なく使用した。
いやいや、ここでしっかりシャンプーできて、これは頭がスッキリ軽くなった!
温泉でスッキリした後、テン場まで坂を登るのだが...
この結構な登りにて、再び汗をかいてしまうのであった...
<その8へ続く>
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