和賀岳へ登るのは今回が始めてである。
地元岩手の山ではあるが、今までなかなか登るに至らなかった。
今回は比較的楽そうなルート、秋田県側の甘露水登山口から登ることにした。
コースタイムは登りで4時間半ほど。
仕事の都合で平日は殆んど身体を動かさないのだが、
休日もこの1ヶ月、運動せずに終わっていた... 体力的に大丈夫か?
▲4:30 自宅出発
朝は3時半に起床した。なんだか久ぶりの早起きだな。
おにぎりを3個作って今日の登山に備えておく。
4時半頃になるとS氏が自宅へやってきた。
自分の車に乗り換えて、暗いうちからの出発となる。
秋田自動車道を走り秋田県へ入る。
高速道路は横手ICで下り、カーナビの指示通り真木渓谷を目指して進む。
その頃、夜が明けて辺りは明るくなってきた。
順調に真木渓谷へ到着。 渓谷沿いの道、「真木林道」を走る。
林道は未舗装路で若干狭いが、普通車でも問題なく通れるだろう。
林道の脇に流れ落ちる滝。
真木林道はこの様に景色も非常に良いところだ。
林道の途中で分岐点に出会う。(小路又分岐)
標識に「←和賀岳・薬師岳」と書かれているので大丈夫。
分岐点を左へ進みしばらくすると山小屋が見えてくる。
▲6:20 登山口駐車場
ここが和賀岳・薬師岳の登山口駐車場だ。
駐車スペースは15台、ピーク時は満車になることもあるようだ。
トイレは山小屋のトイレを利用させてもらおう。
登山口の場所は下記のMAPを参照。
車を出るとやや寒い、登山口の気温は1℃くらいだろう。
国道の温度表示でも2、3℃と今朝は冷え込んだ。
さて、登山の準備を開始する。
東北の山では足元にスパッツが欠かせない。(汚れ防止だが...)
いつもの黄色いスパッツ(イスカ・ゴアテックスライトスパッツ フロントジッパー)を装備する。
イスカ(ISUKA) ゴアテックス ライトスパッツ フロントジッパー
フロントジッパーは靴紐の調整に便利!
▲6:35 登山開始
まずは駐車場から車輌通行止のその先、真木林道の続き歩く。
ここから先の林道は普通車では厳しそうな道であった。
▲6:45 甘露水口(登山口)
駐車場から林道を歩くといっても10分のみだ。
すぐに林道最終地点の「甘露水」へ到着する。
ここの標識には、
「←駐車場 1.0km」「すずみ長根口 2.0km→」
「↑ブナ台(和賀岳・薬師岳方面)0.9km」と書かれている。
登山口の直ぐ右側に水場「甘露水」が流れている。
今日の水量は僅かだ。 給水の必要もなく登山口を出発する。
出だしはちょっと急な坂だ。
S氏はその出だしから登山道を踏み外し滑落しそうになる。
毎週登っている割にいつも不安定だな、と後ろからそれを見ていた...
巨木が立ち並ぶ美しい樹林帯に入り込んだ。
巨大な倒木の下を潜り抜け更に上部へと登っていく。
▲7:10 ブナ台
次にブナの原生林の中を歩いていく。
真上に伸びる立派なブナの樹に出会う。
その樹を下から見上げると力強さを感じた。
さぞこの幹に沢山の水を蓄えていることだろう。
足元には多くのキノコが見られた。
倒木に生えるキノコは何処かで見た和菓子のようだ...
そして地から生えるキノコは曙色、ドクベニタケか?
何れ、美味そうにも見えるが、松茸以外は食べないようにしよう。
死んだブナの木には多くのキノコが生えていた。
そして生きているブナにも大きな瘤が...
標札が飲み込まれた...
更に進むと小さな沢が現れる。
ここを横切っていくが、水量は少なく徒渉という感じではない。
▲7:35 滝倉
駐車場からここ「滝倉」まで、約1時間かかって登ってきた。
この辺りに水場があるようだが何処か分からなかった。
2万5千地図に「薬師岳避難小屋」が記されているが、小屋は既に壊されている。
小屋跡に標識だけが残っていた。
そこを過ぎると急登になる。
この辺りは紅葉が丁度見頃だった。
木々の隙間から青空が見えてくる。 そろそろ樹林限界域か?
▲8:10 倉方
ここへ来て若干風が吹いてきた。
地形的にもどうやら尾根に出たようだ。
辺りの樹木の背丈も高くない。そろそろ樹林が開けるか?
黄色に輝く木々の隙間を通り抜けて行く。
この道はとても気持ちがよかった。
紅葉も終盤、もう直ぐこれらの木の葉も散ってしまうのだろう。
紅葉は散ってしまうのだが、苔だけはまだまだ生命力を感じさせられる。
そしてようやく樹林が開けた!
そこには思わず叫びたくなるほどの雄大な景色が広がっていた。
ああ、ここで何か叫んだかもしれないな...
辺りの景色に見とれているとちょっと危険だ。
藪が深く足元が見えにくいうえに道はトラバースしている。
ここは慎重に進もう。
登って来た尾根道を振り返る。
天気は良く視界は開けているが差ほど空気は澄んでいない。
本来天気が良ければ鳥海山なども見えるはずなのだが、今日はそこまで見えなかった。
▲8:43 薬師分岐
ここから「甲山」へ1.9km、縦走路になっているようだが道は整備されていないようだ。
薬師岳までは200m、もう直ぐだ。
この辺りは風が強く、立ち止まると寒くも感じる。
▲8:50 薬師岳山頂
甘露水登山口から約2時間、薬師岳山頂(1,218m)へ登頂。
山頂の僅かなスペースには7名程のパーティが休憩していた。
その他、登山口で同じ頃に出発した単独の男性と我々でいっぱいだ。
ここでいつものおやつ「山どら」で一息つく。
地図を見ると距離的にはまだ半分といったところだ...
ようやく「和賀岳」を眺めた。
一番奥の山が目的地の和賀岳、まだまだ遠いな...
<その2へ続く>
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